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異聞 本能寺の変―『乙夜之書物』が記す光秀の乱―【史料で読む戦国史④】 (いぶん ほんのうじのへん)

萩原大輔著

本体2,800円+税

初版発行:2022年3月22日 A5判・上製・カバー装・290頁 ISBN 978-4-8406-2246-2 C3021



信長が殺されたそのとき、光秀は本能寺にいなかった!
朝日新聞ほか、メディアで大きく取り上げられた新発見の史料を徹底解読し、戦国史最大の謎に迫る。

【内容説明】【第一章】本書で取り上げる新発見史料『乙夜之書物』とはどのような史料で、著者はどのような人物なのか、紹介する。
【第二章】光秀の挙兵から本能寺襲撃までを取り上げる。信長襲撃のとき、光秀は本能寺ではなく鳥羽にいたなど、衝撃の記述を紹介する。
【第三章】信長嫡男の信忠が立て籠もった二条御所攻めを扱う。
【第四章】安土城占拠から山崎の戦い、坂本落城のほか、光秀家臣たちの「その後」もたどる。
【第五章】光秀の乱に直面した前田利長の動向や、信長の死を堺で知った徳川家康が断行した「神君伊賀越え」、佐々成政が厳寒期の北アルプスを踏破した「さらさら越え」、伊達政宗が死装束で秀吉との対面に臨んだと伝わる「小田原参陣」など、著名な逸話が『乙夜之書物』ではどのように記述されたのか、紹介する。
【付録】『乙夜之書物』の記述内容を一覧化した表を載せ、実際に本史料を閲覧してアクセスできるガイドとした。主な引用史料には解題をつけるなど、ブックガイドを付した。

●光秀は本能寺にいなかった―新発見の史料『乙夜之書物』を徹底解読し、戦国史最大の謎に迫る。
●本能寺の変に関するあらたな情報を提供する『乙夜之書物』。確たる同時代史料が限られる中で、今後の研究に資する貴重な内容を数多く収録する。本能寺での戦いがどのように行われたのか、そこに至るまでに光秀はどのように動いたのか、変後の情勢など、本能寺の変を再検討するうえで必読の史料。
●本能寺の変(光秀の挙兵)だけでなく、山崎の戦いや坂本の落城(光秀方の滅亡)までも記述。本書では本能寺襲撃だけをことさらに取り上げるのではなく、光秀の反乱全体で再検討する。

新発見史料『乙夜之書物』と著者・関屋政春
 『乙夜之書物』は、加賀藩の兵学者であった関屋政春(1615-1685)が寛文9年(1669)から11年にかけて自筆で著した、3巻3冊にわたる書物である。関屋家で秘蔵され、明治時代初期に旧加賀藩主家に献上された。現在、金沢市立玉川図書館近世史料館の加越能文庫が所蔵する。
 関屋政春が見聞したおおよそ524条に及ぶエピソード集で、内容は極めて多岐にわたっている。時に話の出どころも合わせて箇条書きされており、惟任光秀の乱などをはじめとして、関ヶ原合戦や大坂の陣に関する記述など、戦国時代に関する興味深い情報を数多く含む。他人の談話を聞き、これを書き留めた「聞書」に属するが、備忘的な記述も散見するなど、覚書の要素をあわせ持つ。
 著者の関屋政春は美濃国野村(現岐阜県大野町)領主の織田長孝の家臣であった関屋佐左衛門の子で、加賀前田家三代の前田利常に仕えた中級家臣で、加賀藩内有数の知識人でもあった。

【目次】はじめに
本書の主眼/本書の構成

第一章 『乙夜之書物』とその著者
加賀藩内有数の知識人/政春の曾祖父・祖父・父母・姉妹/五二四条に及ぶエピソード集/息子たちに他見を禁じる/関屋家秘蔵の書はいつ流出したのか/書名の名づけ親と由来/もう一つの著作『政春古兵談』/小括―『乙夜之書物』の性格と伝来―

第二章 『乙夜之書物』が記す織田信長攻め
第一節 謀議と挙兵
斎藤利三の到着を待つ/数寄屋での誓詞血判状/日暮れ前の亀山出発/桂川まで夜間の行軍/二〇〇〇余騎の先鋒隊/光秀は鳥羽に控えたり
第二節 本能寺攻め
明け方の乱れ髪/可児才蔵吉長の参戦/最前線にいた斎藤利宗/利宗姪の子 井上重成
第三節 信長の最期
畳を立て侍女を逃がす/何も出よ、何も出よ
第四節 謀反の遠因
信州諏訪での折檻/小姓衆にも殴られた金柑頭/堀に膳を捨てさせられる/怨恨と不安の複合説

第三章 『乙夜之書物』が記す織田信忠攻め
第一節 妙覚寺・二条御所へ
急ぎ足で鳥羽を発つ/道中で出会った女房/京の町屋にいた信長家臣
第二節 二条御所の攻防
証言者は進士作左衛門か/門前に迫る光秀/負傷でその後を知らず
第三節 脱出した織田有楽斎
狭間くぐりの悪名/信忠は自害した

第四章 『乙夜之書物』が記す乱の終焉
第一節 安土城の接収と山崎の戦い
安土城の財宝を分け与える/本陣「ヲンボウガ塚」/天王山の小競り合い/途方に暮れる大敗
第二節 明智左馬助と明智弥平次
新座家老と越前衆/光秀「ヲイ」と光秀「御モツ立」
第三節 安土退去と坂本落城
安土を捨て大津へ/波打ち際を駆け抜ける/不動国行の太刀/城に火を放つ
第四節 信長に鑓を浴びせた天野源右衛門
左の肩先を突く/顔に黒いアザ

第五章 『乙夜之書物』が記す戦国エピソード
第一節 惟任光秀の乱直後の前田利長
京都見物の上洛命令/日野から松ヶ島へ/安土は信雄が放火した
第二節 徳川家康の「神君伊賀越え」
木津川で殺された穴山梅雪/本多忠勝の諫言/大和国経由伊賀越え説をめぐって
第三節 佐々成政の「さらさら越え」
十八歳で供した者の証言/商人の道「ザラザラ越え」
第四節 伊達政宗の「小田原参陣」
御次の間で聞いた前田直玄/懐に小さな脇指

おわりに
「山鹿流の秘書」との関係/信長との軋轢と天下取りへの野心

付 録
『乙夜之書物』内容一覧
主要史料解題
主要参考文献
索 引

あとがき

【コラム】桂川で「敵は本能寺にあり」と言ったのか/白小袖の信長イメージはいつからか/挙兵した光秀は何歳だったのか/山崎庄兵衛その後/高野山に光秀供養墓を築かせた津田重久/明智左馬助の兄弟が築いた光秀墓/前田利長の誕生日


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