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尊経閣善本影印集成65 水左記〔第八輯 平安古記録〕 (そんけいかくぜんぽんえいいんしゅうせい)

平安後期自筆二巻(承暦元年・永保元年)〈国宝〉・室町期写一冊

前田育徳会尊経閣文庫編/〔編集委員〕加藤友康・尾上陽介/〔解説〕石田実洋

本体32,000円+税

初版発行:2017年5月30日 A4判・上製・貼函入・304頁 ISBN 978-4-8406-2365-0 C3321



二番目に古い自筆日記
【高精細カラー版】

【内容説明】【解説】石田実洋(宮内庁書陵部編修課主任研究官)

 平安時代後期の公卿、源俊房(1035~1121)の日記。他に記録の少ない、摂関期から院政期への移行期を記述の対象としており、また、藤原氏の日記ではあまりみられない記事(薬師寺最勝会関係など)を有するなど、公卿にまで上りつめた源氏の日記としても貴重である。
 現存諸本で最も注目されるのが俊房自筆本八巻で、具注暦に記された暦記七巻と、別記一巻からなる。そのうち暦記二巻が尊経閣文庫の所蔵(他の六巻は宮内庁書陵部所蔵)で、現存する公卿の自筆暦記としては、藤原道長の『御堂関白記』についで古い。暦記は、記載スペースが限られることから、一日に書くべきことが多く存するとき、記述を紙背に続ける(裏書)、あるいは切断して別紙を挟み込む(継入紙)といった工夫がなされるが、『水左記』自筆暦記では継入紙はほとんどみられず、夥しい数の裏書が存する点が特徴といえよう。他に古写本は少なく、抄出本とはいえ、本冊所収の三条西家旧蔵本(室町期写)も重要な位置を占め、自筆暦記とこの抄出本とで、現存記事の大半を占める。

【本書の特長】
●具注暦に書かれた自筆本二巻の表裏を高精細カラー版で提供。
●墨朱濃淡・料紙の質感等、原本の様態を精緻に再現。
●表裏の対応が分かるように頭注を付した。
●石田実洋氏による原本調査を経た書誌解説を収録。
●他書に見える水左記の逸文を翻刻し収録。
●『水左記』の現存記事一覧表を付す。

*本書解説(p.292-295、石田実洋執筆)に収録の表三および「付・『水左記』の逸文」では、陽明文庫本『天皇御元服上寿作法鈔』所収「堀河左府記」を漏らしてしまっていた。同逸文は、年月日を明示しないものの、内容上、寛治3年正月7日条と推定される。

【目次】水左記 自筆原本
 承暦元年(七月~閏十二月)
 承暦元年 裏書(七月~閏十二月)
 永保元年(七月~十二月)
 永保元年 裏書(七月~十二月)
水左記 抄出本(康平五年~応徳三年)
参考図版
解  説 石田実洋


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