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品切・重版未定

新天理図書館善本叢書1 古事記 道果本 播磨国風土記〔第1期6回配本〕 (しんてんりとしょかんぜんぽんそうしょ こじき・はりまのくにふどき)

〔分売品切〕
【重要文化財】古事記道果本 巻上 永徳元年(一三八一)写/【国宝】播磨国風土記 三条西家本 平安末期写

天理大学附属天理図書館編/〔古事記:解題〕野尻忠(奈良国立博物館企画室長)/〔古事記:訓読解説〕木田章義(京都大学大学院教授)/〔播磨国風土記:解題〕小倉慈司(国立歴史民俗博物館准教授)

本体26,000円+税

初版発行:2016年2月24日 菊倍判・上製・貼函入・200頁 ISBN 978-4-8406-9551-0 C3321



第1期 国史古記録 完結!
【高精細カラー版】
古典籍の宝庫から厳選した貴重書を、新編成・新解題により影印刊行!
大型判で可読性が格段に向上!

【内容説明】■古事記道果本(こじき)〔永徳元年(1381)写 巻上〈重文〉〕
 天武天皇の勅命により稗田阿礼が誦習した帝紀(皇室の系統譜)、および先代の旧辞(各氏族伝来の史書)を太安万侶が元明天皇の勅を奉じて撰録、和銅5年(712)に献上された、日本における現存最古の説話的な史書である。上巻(神代)、中巻(神武天皇~応神天皇)、下巻(仁徳天皇~推古天皇)の3巻より成る。『日本書紀』と比べると伝本の数は非常に少なく、名古屋市真福寺の応安4年(1371)写本を遡るものはない。
 所収本は、応安写本より約10年後の永徳元年(1381)、真言僧・道果によって書写されたと比定されているもの。序および上巻の前半、須佐之男命の八雲神詠までを収める袋綴一冊の零本だが、伊勢系統写本のうち現存第二の古写本として重要。真福寺本には存在しない句読点、訓、返点、傍注などが朱筆で施され、他の写本との校勘を試みた跡も見られる。このたび原寸大の高精細カラー版によってこれらが明瞭となることは、『古事記』研究の進展に資するものといえる。
〔古事記:解題〕野尻忠(奈良国立博物館企画室長)
〔古事記:訓読解説〕木田章義(京都大学大学院教授)


■播磨国風土記三条西家本(はりまのくにふどき)〔平安末期写〈国宝〉〕
 風土記は、和銅6年(713)、元明天皇が諸国に勅し、地名や遺跡の由来、土地の沃痩、特産物、古老相伝の旧聞異事などを採録・編纂させた官撰の地誌である。成立当時は各国風土記が60巻ほど存したと言われるが、その殆どが散逸。まとまった形で伝存しているものは5か国のみで、「古風土記」と称される。『播磨国風土記』はこの古風土記のうちの一つ。原本は霊亀元年(715)以前に成立したと思われる。
 所収本は現存最古の写本にして、伝本中唯一の祖本として貴重。巻子装一巻、本文は速筆で錯綜。巻頭部分を破損し賀古郡総説の中途から本文がはじまるが、欠落部にはおそらく播磨国総説・明石・賀古郡の前半部があったものと思われる。錯簡をはじめとして未整備な部分が多いことから、播磨国庁における最終的な統一編集を受ける以前の古態を残しているといわれる。原本情報がカラーで再現されることにより、筆使いや墨継ぎ等も明瞭に判り、料紙・墨色など、平安末期の写本の様態を知る意味で重要といえよう。
〔播磨国風土記:解題〕小倉慈司(国立歴史民俗博物館准教授)


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