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新天理図書館善本叢書第4期 奈良絵本 全8巻セット (しんてんりとしょかんぜんぽんそうしょ ならえほん)
本体268,000円+税
初版発行:2018年12月24日 A4横(横・縦)・上製・貼函入・平均250頁 ISBN 978-4-8406-9594-7 C3393
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【高精細カラー版】
伝本の稀な室町末期から江戸極初期までの逸品に加え、多彩な作品群の中から優品24点を精選し全8巻に収録!
高精細カラー版により、微細な色遣いが一目瞭然に!
【内容説明】「奈良絵本の魅力—新善本叢書第4期刊行によせて—」
石川透(慶應義塾大学教授)
新天理図書館善本叢書のシリーズの中に、奈良絵本集全八巻が含まれることになった。さまざまな古典籍の中で、高精細カラー版として刊行されるならば、奈良絵本(絵巻を含む)ほどふさわしい作品群はない。天理図書館に収蔵されている奈良絵本は、その質量ともに、世界最高峰に位置すると言ってよい。その繊細かつ豪華な彩色の保存上、簡単には閲覧できない状態にあったが、奈良絵本集として高精細カラー版で公刊されることは、研究者のみならず、多くの読者にとっても、有益であるに違いない。
奈良絵本・絵巻とは、室町時代後期から江戸時代中期にかけて作られた、彩色絵入りの絵本や絵巻のことである。印刷本と違い、一点一点が手作業で作られており、素朴な作品から豪華なものまで、さまざまな作品が残されている。素朴な感じを受ける作品は、個人が私的に作った可能性もあるが、豪華に作られた作品は、明らかに、職人、すなわち、絵師や書家によって、それぞれの分業で制作されたものと思われる。
奈良絵本の研究はこの二十年ほどで格段に進み、特に江戸時代前期に制作された作品群については、一部の制作者の特定等から、制作年代もかなり具体的に分かってきた。今回のシリーズには、旧善本叢書において公刊された江戸時代より前に制作されたとされる古奈良絵本のみならず、江戸時代前期に制作された豪華奈良絵本も含まれることになった。その多くが初めて紹介される作品ばかりなのである。
これまで広く知られていた、小男や鼠等のかわいらしい作品ばかりではなく、後世に広く影響を与えたさまざまな著名な人物や事件をめぐる作品群も存在している。研究のためだけではなく、見るだけでも楽しい作品群をぜひお楽しみいただきたい。
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