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中世和歌の記憶—絵巻と仙洞御所の詠歌史— (ちゅうせいわかのきおく—えまきとせんとうごしょのえいかし—)
本体予価7,500円+税
初版発行:2026年1月15日 A5判・上製・カバー装・416頁+カラー口絵16頁 ISBN 978-4-8406-2653-8 C3092
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絵巻や仙洞御所で詠まれた和歌を紐解き、中世の記憶を再現する!<br>カラー口絵30点を含む、豊富な図版を掲載。
【内容説明】
◎中世絵巻と和歌の相関
13~15世紀にかけて成立した、「慕帰絵」や「一遍聖絵」、「道成寺縁起」など中世絵巻の詞書に詠まれた和歌を検証。和歌の表現や解釈がどのように絵巻の表現と結びついたのかを紐解き、中世における和歌の新たな役割や絵巻の制作意図について考察する。
◎ 検証対象の主な絵巻
慕帰絵:14世紀成立。本願寺第三世覚如の生涯を描いた伝記絵巻。
拾遺古徳伝絵:本願寺三世覚如が撰述した法然上人伝の真宗絵巻。
聖絵・遊行上人縁起絵:宗祖一遍の全国遊行の旅を描く。
道成寺縁起:室町時代成立。道成寺所蔵の道成寺縁起諸本のうち最古の絵巻。
春日権現験記絵:春日大社の創建の由来や霊験譚を説明した絵巻。
◎中世都市空間と和歌の相関
12~14世紀前半にかけて造営された白河殿、鳥羽殿、北山殿などの仙洞御所は権力と歴史の象徴であり、和歌はその造営意図や祝賀性の記憶を保つために詠まれてきた。第二部では仙洞御所における詠歌史に注目し、院政期~鎌倉時代の中世都市再興や郊外開発を文学研究の視点から捉え、空間の創出・継承において和歌が果たす役割を明らかにする。歴史分野における絵画史料と文学作品の新たな活用方法も提示する。
◎検証対象の主な仙洞御所・別業・内裏
白河殿:良房の別業が後に白河に献上され、鳥羽・後白河・後嵯峨・亀山院などに継承。
鳥羽殿:白河・鳥羽・後白河院3代の院政の舞台。広大な水景を擁した、史上最大規模の離宮。
法住寺殿:12世紀の鴨東で後白河院が造営した院御所。
北山殿:鎌倉・南北朝期の西園寺家の氏寺兼別業。両統の上皇らが御幸し、足利義満が譲り受けた。
亀山殿:後嵯峨院が造営し、亀山・後宇多院が継承。85年間、院政の政治・文化の舞台となる。
【目次】
◎カラー口絵(16頁)
序章 和歌の新たな器 —絵巻制作と空間創出—
◎第一部 和歌と絵巻の相関
第一章 「慕帰絵」の制作意図 ─画中の童子と覚如詠─
第二章 「慕帰絵」の和歌—慈円詠との出会い—
第三章 文明年間の「慕帰絵」補作と蓮如
第四章 「拾遺古徳伝絵」の和歌—真宗絵巻における法然の日吉社頭詠—
第五章 「一遍聖絵」の和歌—旅の実景として—
第六章 西行伝絵巻と時宗 —「一遍聖絵」「遊行上人縁起絵」東国遊行の場面—
第七章 絵巻「道成寺縁起」の和歌
◎第二部 和歌と仙洞御所の相関
第一章 白河殿 —発展と追憶—
第二章 鳥羽殿 —「池辺松」と二つの皇統—
第三章 法住寺殿 —愛鳥趣味と院政期歌壇—
第四章 北山殿 —西園寺家のみゆき待つ桜—
第五章 亀山殿 —後嵯峨院と祝いの桜—
第六章 「春日権現験記絵」—描かれた庭園とうたかたの内裏—
終章 宝蔵と絵巻 —記憶と和歌の本質—
略系図( 天皇家略系図、西園寺家略系図)
あとがき/索引(作品・史料名索引、人名索引)
◎書き下ろしコラム
平安・鎌倉の小世界—ドールハウス・ジオラマ・盆栽—
四方四季庭園と空想建築
中世の夜景 —篝屋と盂蘭盆会—
「桟敷」—行列・祭礼見物のドラマ—
「作り泉」—仙洞御所の納涼遊び—
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