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尊経閣善本影印集成102 源氏物語 7 系図・源中最秘抄〔第十二輯 平安文学〕 (そんけいかくぜんぽんえいいんしゅうせいげんじものがたり)
本体予価34,000円+税
初版発行:2027年12月20日 B5判・上製・貼函入・352頁 ISBN 978-4-8406-2412-1 C3393
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【内容説明】源氏物語系図
『源氏物語』の登場人物を系図形式で示す。三条西実隆が青表紙本系統の『源氏物語』に対応させるべく整備した系図以前に成立したものを古系図というが、本書も古系図のうちの一本。序文、「光源氏系図」「不入系図輩等」「此外有哥無名輩等」「きぬのいろを人ざまによりてさだめたる事」「人々のかたちをはなによそへたる事」「ゐどころの事」及び巻名目録から構成され、諸本中でもよく整備された伝本。所載人数は先行する九条家本(東海大学附属図書館桃園文庫蔵)に比して増補され、人物の名称も変更されている。鎌倉時代中期写。伝二条為氏筆。貞享二年(一六八五)冷泉為綱加証奥書本。『源氏物語大成』に翻刻がある。
原中最秘抄
源光行の残した『水原抄』草稿(佚書)を子の親行がまとめ、孫の聖覚、曽孫の行阿等が加筆した河内方による『源氏物語』研究を集大成した注釈書。伝本には耕雲明魏(花山院長親)が抄出した略本系統と広本系統とが知られる。広本系統では、従来、阿波国文庫旧蔵本を底本とする『源氏物語大成』翻刻が多く用いられてきたが、同本は戦後徳島県立光慶図書館(現在徳島県立図書館)の火災にて焼失。金子元臣氏蔵本も戦火に失われ、現存する広本系統は国立歴史民俗博物館蔵本と本書のみ。両本は同時期の書写であるが、本書は歴博本の誤りを正すことができる点が少なくなく貴重。
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