八木書店 出版物・古書目録

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尊経閣善本影印集成 第十一輯 絵巻(全4冊) (そんけいかくぜんぽんえいいんしゅうせい)

前田育徳会尊経閣文庫編/〔編集委員・解説〕土屋貴裕

本体予価123,000円+税

初版発行:2024年12月20日 ISBN 978-4-8406-2611-8 C3321



中世の人々の営みを細部にいたるまで活写!
至宝の絵巻を高精細カラー版で刊行

【内容説明】荏柄天神縁起 三巻 鎌倉時代 元応元年(一三一九)奥書 重要文化財
 菅原道真の生涯と北野社(現在の北野天満宮)創建に至るまでの経緯を描く北野天神縁起絵巻の一本。「荏柄天神縁起」の名称は、もと鎌倉の荏柄社に伝来した北野天神縁起であることによるもので、元禄年間ごろに同社の別当一乗院から前田家に入ったものとされる。上中下三巻からなっており、上巻十一段は道真の幼少時から大宰権帥への左遷と九州下向までを、中巻十三段は配所における道真の生活と失意の中の逝去、没後の数々の祟りや日蔵の冥土めぐりを、下巻十三段は北野社創建と数々の霊験を描く。奥書から、元応元年(一三一九)、藤原(二階堂ヵ)行長によって奉納されたと考えられており、鎌倉期の北野天神縁起絵巻諸本のうち数少ない完本の一つとして貴重である。

一遍聖絵 十一巻 室町時代
 重要文化財=巻一・二・四・九~十二 *巻三・七・八甲・八乙は後代補巻
 全国各地を遊行しながら教化につとめた時宗の開祖一遍上人智真(一二三九~一二八九)の生涯を描いた絵巻。尊経閣文庫所蔵本は、清浄光寺本(国宝、正安元年[一二九九]、聖戒編、十二巻)の古模本で、もと新善光寺御影堂蔵本である。巻一~四は着色、巻七~十二は白描。必ずしも原本に忠実な模写というわけではなく、新たに描き加えられた事物のほか、清浄光寺本で抹消・修正されている箇所を抹消以前の原形のままの状態で描いている箇所も存在する。諸国遊行の途次における公家や武士・地方有力者と一遍の交流が風景描写と共に克明緻密に描かれており、当時の庶民生活・風俗を知るための重要資料の一つとなっている。

豊明絵草紙 一巻 鎌倉時代 重要文化財
 白描で調度や障屏画などを緻密に表現する。絵様は引目鉤鼻の系統を引き、唇などにわずかに朱を入れる。若くして中納言・左大将を兼任し、美しい妻と男女両三人の子に恵まれた主人公が、妻を病に亡くしたことで世の無常を悟り出家、庵を結んで念仏三昧の日々を送っていたところに、子息の少将が弟の若君の死を告げる。厭離穢土の心をいよいよ深くした主人公は、念仏の名号を唱え往生を遂げる、という内容。名称は「豊明のよなよなは」から始まる冒頭部をとったものである。この冒頭部は後深草院二条の「とはずがたり」の一節と一致しており、他にも類似する箇所が少なくないこと、漢籍・仏典の引用に教養豊かな作者が想定されることから、本絵巻の詞書を二条の作とする説がある。

祭礼草紙 一巻 室町時代 重要文化財
 室町後期の大和絵草紙。何らかの祭礼の様子を描いたもので、詞書はない。巻頭の饗応の場面は、室町後期における会所(和歌会や茶の湯など種々の会合に用いられた座敷)の室礼を描いたもので、豪華な唐物磁器をふんだんに飾り付けた様子は、建築史・美術史の上でも注目されている。座敷の横には風呂が設けられており、夏風呂に入って茶を喫する淋汗茶湯を描いた実例とされる。続いて、祭礼の準備のため調度などを舁き出す者たち、盛装し供を連れた馬上の女二人、騎馬の稚児と甲冑を身に着けてそれに付き従う地下人たちの行列、様々な故事・和歌に題をとって当時「風流」とよばれた作り物を頭上にかついだ人々の行列、ミニチュアの神輿を舁く子どもたちなどが描かれる。


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