八木書店 出版物・古書目録

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日本古代の都城と交通

中村太一著

本体9,800円+税

初版発行:2020年10月15日 A5判・上製・カバー装・704頁 ISBN 978-4-8406-2241-7 C3021



列島古代の交通や流通を分析し、人・モノ・情報が集中する都城のシステムと古代社会を解明

【内容説明】 第Ⅰ部 条坊制と条里制
 藤原京の具体的な条坊地割の復原〔1・2章〕、条里と計画道路の関係、平城京条坊とその周辺の条里地割の先後関係を再検討〔3・4章〕。古代官営市の最終形になる平安京東西市の空間構造を具体的に復原〔5章〕。

 第Ⅱ部 駅伝制と計画道路
 大化前代、倭王権が各地に派遣したミコトモチの交通にはじまり、7世紀における駅伝制の成立過程、8世紀から9世紀に至る駅伝馬制度の変化、律令制下から平安期の11世紀に至る制度の変遷まで、古代の交通制度を通時代的に論究〔6-8章〕。
 上つ道の復原や7世紀代の初期計画道路等の設計規格〔9章〕、街路樹・チマタ・ランドマークで造られる駅路の景観、税の輸送に駆り出された庶民の心性〔10章〕、東北地方における駅路体系の変遷にも言及〔11章〕。

 第Ⅲ部 水上交通と流通経済
 「大化前代」の播磨、出羽・美作などの内陸地域、淀川水系の桴運漕等の事例から河川交通を分析〔12章〕。遣唐使が用いた「南路」ルートを具体的に検討し、隋煬帝の大運河の痕跡を日本の地球観測衛星データによって追究〔13章〕。
 交易活動の動機・目的に注目して、その実態・類型を抽出するとともに、交易者と市を中心とした「多元的/重層的交易圏モデル」を提起〔14-15章〕。また貢進主体などを墨書し、国印を押して国家に貢納された絹等を「墨書押印貢進物」としたうえで、本質的な機能が貨幣だった点を指摘〔16章〕。


本書の特長
①イラストでわかりやすく
 150点にのぼるイラスト・地図などの図表で、都城や条里・市の復原、道路の変遷や船の操作方法などをわかりやすく図示。
②新しい研究手法を積極的に導入
 電子地図を用いた国土座標値の計測やネットワーク分析、人工衛星観測データの活用など、新しい手法を導入。

【目次】序―列島古代の社会・国家と隔地間交通―
 一 領域的支配と都鄙間交通
 二 “専門家”としての遠距離交通者
 三 狭義の交通と広義の交通
 四 本書の構成と概要

【第Ⅰ部 条坊制と条里制】

第一章 藤原京と『周礼』王城プラン
 はじめに
 一 京域の推定
 二 条坊地割計画の復原―「坊令十二人」について―
 三 藤原京条坊地割の源流
 四 藤原京条坊地割の形成
 むすびにかえて―平城京への遷都―

第二章 藤原京の「条坊制」
 はじめに
 一 藤原京の京域と条坊地割
 二 藤原京条坊地割の源流と形成
 三 条坊制の形成過程
 おわりに

第三章 大和国京南路西条里の諸問題
 はじめに
 一 北の横大路と京南路西七・八条
 二 京南路西条里の施行過程
 おわりに

第四章 平城京条坊と大和国条里
 はじめに―問題の所在―
 一 条里先行説の再検討
 二 平城京北郊の条里地割
 おわりに―条坊と条里の先後関係について―

第五章 平安京東西市の空間構造
 はじめに
 一 東西市関係図面史料の再検討
 二 東西市の空間構造
 むすびにかえて―東市復原の試み―

【第Ⅱ部 駅伝制と計画道路】
第六章 伝馬制以前―ミコトモチの交通―
 はじめに
 一 列島の古代社会と交通
 二 〝大化前代〟におけるミコトモチ
 三 ミコトモチの婚姻
 おわりに

第七章 駅伝制の成立過程―国家形成期の都鄙間交通―
 はじめに
 一 「大化改新詔」の駅馬・伝馬創設記事
 二 ミコトモチ往来制度の整備―孝徳朝―
 三 駅制の創設―天智朝―
 四 評制下の駅制
 おわりに

第八章 律令制下の駅伝制―運用・改革と崩壊―
 一 律令駅伝制―法制と運用実態―
 二 駅伝制の改革と崩壊
 三 ネットワーク分析の試み

第九章 倭王権の道路整備―初期計画道路形成史の再検討―
 はじめに
 一 畿内における計画道路網の形成過程
 二 上つ道の復原
 むすびにかえて―計画道路の設計規格―

第一〇章 日本古代の道路と景観
 一 古代の街路樹―柳・槐・果樹―
 二 八衢の景観―「市街」の形成―
 三 道路とランドマーク―境界の生成―
 四 道行く人々の心性と景観―山・坂の神への畏怖と祭祀―
 五 駅路の建設と路上の人々

第一一章 奥羽における駅路体系とその変遷
 はじめに
 一 出羽国における北陸道駅路
 二 陸奥・出羽間における東山道駅路の成立と展開
 三 陸奥国における駅路の延伸
 むすびにかえて―奥羽地域における駅路の変遷―

【第Ⅲ部 水上交通と流通経済】

第一二章 山国の河川交通 
 一 “大化前代”の河川交通―『播磨国風土記』の説話から―
 二 出羽国の水駅
 三 美作国の国津と吉井川水運
 四 建築・造船用材の調達と運漕

第一三章 遣唐使の道―大運河を中心に―
 一 中国大陸へ
 二 揚州へ
 三 楚州へ―大運河の旅―
 四 中原へ―ベン河の復原―
 五 ベン州と長安の間―二つの可能性―

第一四章 日本古代の交易者―目的とその類型―
 はじめに
 一 交易活動の動機と目的
 二 官司・王臣家の交易
 三 畿内における地方豪族層の交易活動
 四 商人とその展開
 おわりに

第一五章 市と交易者―交易圏モデルの再検討―
 はじめに
 一 交易圏モデルの再検討
 二 都鄙間交易の構造とその変化
 おわりに

第一六章 古代日本における墨書押印貢進物
 はじめに
 一 賦役令調皆随近条の検討―書印貢進物と荷札木簡の相違―
 二 書印包紙の復原
 三 書印貢進物の機能
 おわりに

巻末付図 日本古代の駅家と幹線道路
 東日本の駅家と駅路
 西日本の駅家と駅路
 畿内の駅家と主要交通路

 あとがき/索  引


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