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尊経閣善本影印集成70 実躬卿記4・宣陽門院御落飾記・後愚昧記(山門嗷訴記・実豊卿記)〔第九輯 鎌倉室町古記録〕 (そんけいかくぜんぽんえいいんしゅうせい)

前田育徳会尊経閣文庫編/〔編集委員〕尾上陽介・加藤友康/〔解説〕菊地大樹・尾上陽介

本体37,000円+税

初版発行:2021年8月25日 A4判・上製・貼函入・336頁 ISBN 978-4-8406-2370-4 C3321



文書・暦・歌合など、様々な紙背を利用して書かれた自筆日記「実躬卿記《や、鎌倉時代前期の女院を知る「宣陽門院御落飾記《、南北朝時代の政治動向を知る「後愚昧記《を収録

【内容説明】●実躬卿記
鎌倉時代後期の公家、権大紊言藤原(正親町三条)実躬(一二六四~?)の日記。弘安六年正月~延慶元年(一二八三~一三〇八)正月までの自筆日記が現存する。亀山・後深草・後宇多院等による院政の時期に、廷臣として活躍する実躬の行動が記述されている重要史料である。紙背にも文書・具注暦・仮吊暦・歌合など多彩な記述を含む。
 尊経閣本は弘安十年~徳治二年(一二八七~一三〇七)までの自筆原本で、重要文化財に指定される。大日本古記録『実躬卿記』にて翻刻され、尊経閣本はその底本である。

●宣陽門院御落飾記
記主は日野資実(一一六二~一二二三)と思われる。尊経閣本は現在知られる限り唯一の古写本であり、元久二年(一二〇五)三月・四月が現存する。内容は三月の宣陽門院(後白河天皇皇女、覲子内親王)の出家と、関連する仏事の記事である。宣陽門院母は丹後局こと高階栄子、後白河院寵妃でその没後も権勢をふるった人物で、この日記にも「二品比丘尼《として登場する。近年当該期の政治史研究において注目される女院の史料として貴重である。

●後愚昧記(山門嗷訴記・実豊卿記)
『山門嗷訴記』『実豊卿記』は、ともに北朝の延臣、前右大臣三条公忠(一三二四~八三)の日記『後愚昧記』の一部である。『後愚昧記』は康安元年~永徳三年(一三六一~八三)までが現存し、室町時代前期の政治動向を知る上で必須の史料である。
 尊経閣文庫本の『山門嗷訴記』は応安元年(一三六八)七月~十二月を所収し、『実豊卿記』は応安六年(一三七三)八月記の全部と九月二日条のみの残欠を収録。ともに自筆原本であり、大日本古記録『後愚昧記』に翻刻される。


●図版を多数まじえた、書き下ろしコラム公開。
菊地大樹「高精細カラー版で読む中世公家の自筆日記 『実躬卿記』の見どころ《
https://company.books-yagi.co.jp/archives/6203

【目次】【所収書目】
「実躬卿記《四〔所収〕嘉元三年~徳治二年(1305~07)・解説(菊地大樹)
「宣陽門院御落飾記《〔所収〕元久二年(1205)・解説(菊地大樹)
「後愚昧記(山門嗷訴記・実豊卿記)《〔所収〕応安元年・六年(1368・1373)・解説(尾上陽介)


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