出版物
日本印刷技術史 (にほんいんさつぎじゅつし)
本体14,800円+税
初版発行:1999年12月10日 B5判・280頁 ISBN 4-8406-9619-5 C1021
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大好評につき4刷出来! 百万塔陀羅尼から近代印刷技術までを集大成!
【内容説明】中国・韓国の印刷起源から筆を起こし、奈良時代の百万塔陀羅尼の開版、平安朝の摺経と春日版、鎌倉・南北朝の開版事業と五山版、古活字版、近世の整版と木活字版、浮世絵版画と腐食銅版画、幕末の洋式活版術の再来、さらに明治以降の印刷術の発達から第二次大戦後の印刷事情まで、印刷に関わる基礎文献資料を網羅。豊富な図版を収載し日本の印刷史を集大成する。
【目次】第一章 中国印刷術の起源と沿革
印刷術の先行技術と起源,雕版印刷術の起源,唐・五代,宋代,元代,明代,中国活字版の発祥,清代,洋式印刷術の導入
第二章 韓国の印刷術の起源と沿革
仏国寺の無垢浄光大陀羅尼経,高麗朝の仏典の雕版,高麗大蔵経の雕版,高麗朝の銅鋳字,朝鮮朝(李朝)の鋳造活字,朝鮮朝の活字鋳造法,朝鮮朝の活字形状,朝鮮朝の活字版組版方式,日本に現存する朝鮮活字本
第三章 天平文化と百万塔陀羅尼経の開版
天平の文化と仏教,最古の摺本、百万塔陀羅尼,百万小塔,百万塔陀羅尼の摺刷について
第四章 平安朝の摺経と春日版
平安朝の仏教,写経と摺経,印仏と摺仏,春日版(平安期)
第五章 鎌倉、南北朝の開版事業と五山版
鎌倉、南北朝の宗教,南都の開版,高野版,その他の寺院の開版,五山版,戦国武将の開版
第六章 室町期の印刷事業
政争と文化の地方分散,地方の開版
第七章 桃山時代・江戸初期の印刷事業
1 活字版(一字版)技術の渡来 西欧活字版の渡来ときりしたん版,『おらしよの翻訳』について,朝鮮伝来の活字版
2 古活字版の印刷技法
第八章 徳川期の整版と近世木活字版
読書層の増大と印刷技術の進歩,出版取締令と本屋仲間,幕府の刊行(官版),医学館の官版,藩版(藩校版),黄檗版大蔵経と群書類従,私家版,版木用材について
第九章 浮世絵版画と腐食銅版画
1 肉筆浮世絵から浮世絵版画へ 創始者、菱川師宣,彩色技法の変遷,黄金時代を飾った人々,幕府の錦絵・絵本取締り,錦絵の摺刷技法,摺刷用具について
2 腐食銅凹版の伝来 日本最初の銅版画家、司馬江漢,先駆者たちのしごと,亜欧堂田善,上方系銅版作家
第十章 洋式活版術の再来と石版術の渡来
本木昌造著『蘭和通弁』,「活字判摺立所」の刊行—長崎版—,「阿蘭陀印刷所」の刊行—出島版—,蕃書調所・洋書調所・開成所の刊行,木村嘉平の鉛鋳造活字,縄武館刊本,陸軍所の出版,八王子学半堂版本(学半堂は秋山家の堂号),幕末の外字新聞,石版術の渡来
第十一章 明治年間の印刷技術の発達
明治初年の洋式活版術,明治初年の銅凹版と石版,明治中期以降の活版印刷,明治中期以降の石版(金属平版)印刷,明治期の写真製版の導入,特殊印刷
第十二章 大正から第二次大戦の終戦前後の印刷事情
活版,平版印刷,プロセス平版(多色写真平版)の発達,ロータリー・フォトグラビア
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