出版物
四季 (しき)
発行:日本近代文学館
昭和8年5月・7月(第1次)/昭和9年10月~昭和19年6月(第2次)・全83冊
日本近代文学館
本体180,000円+税
初版発行:2004年9月 原寸大(21㎝~23㎝)特製布帙入・総6000頁 ISBN 4-8406-8011-6 C3000
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【内容説明】刊行にあたって
「四季」は日本の現代詩の歴史に輝かしい足跡をのこした詩誌です。
昭和八年(一九三三)五月、堀辰雄はヴァレリイやファルグらの「コメルス」(Commerce)にならって、高雅で、スマートな大型判の〈カイエ(帳面の意)〉として第一冊「春」を創刊しました。季刊で、限定八百部。七月に第二冊「夏」を刊行して終りましたが、小林秀雄、井伏鱒二、横光利一、堀口大学、永井龍男、中原中也、三好達治らの小説、詩、評論、翻訳、エッセイなどを掲げた豪華な〈詩文集〉として注目されました。翌昭和九年十月、こんどは三好・丸山薫・堀三人の編集による月刊の詩誌として改めて創刊され、正統的な抒情詩の確立を目ざす編集意図によって、新たに萩原朔太郎、竹中郁、田中克己、立原道造、津村信夫、神西清、神保光太郎、室生犀星、桑原武夫、井伏、中原らを同人に迎え、いご更に有力詩人たちを結集、寄稿者も三百名を越え、昭和十九年六月の第八十一号まで、戦争下の芸術荒廃の時代に、清潔で気品の高い詩誌の独自な雰囲気をまもり通し、昭和詩の展開にきわめて大きな影響を与えました。
館では先に昭和四十二年十一月、この第一次、第二次「四季」を三百部限定複刻しましたが、刊行後間もなく無くなってしまい、いらい多くの人たち、また学校・図書館等々から熱心な再刊の要望が寄せられてきました。同人の方々からも再三再四の御要請があり、すでにほぼ二十年を経過しましたので、ここに重ねて「四季」を複刻することにしました。
【目次】別冊解説 刊行にあたって:小田切進 随想:丸山薫・神保光太郎・田中冬二 解説:伊藤新吉 細目:小田切進編
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