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キリシタンと出版 (きりしたんとしゅっぱん)

豊島正之編

キーワード:
大航海時代 / 印刷 / 印刷 / キリシタン版 / 活字 / 活字印刷 / 活版 / キリシタン信仰

本体8,000円+税

初版発行:2013年10月10日 A5判・上製・カバー装・378頁+カラー口絵8頁 ISBN 978-4-8406-2207-3 C3016



日本出版学会賞受賞!
『キリシタンと出版』刊行記念講演会「キリシタン版は語る」開催!
日本初の金属活字による出版活動を徹底解明
16・17世紀日欧交渉史・思想史・技術史・出版史・言語史・書誌学の第一線の研究者が、日本イエズス会の出版・布教活動を、あらゆる角度から再考し、新たな知見を惜しみなく盛った、最新の論叢!

【内容説明】■■『キリシタンと出版』刊行記念講演会「キリシタン版は語る」■■
(終了しました)

【第一部】講 演
Schwemmer Patrick
(演劇史/プリンストン大学大学院比較文学科博士後期・国文学研究資料館外来研究員)
「キリシタン文献で見る日本中世芸能の国際享受史」

鈴木広光
(言語史/奈良女子大学文学部教授)
「印刷史からみたキリシタン版」

折井善果
(スペイン文献学・思想史/慶應義塾大学法学部准教授)
「思想史からみたキリシタン版」

【第二部】パネル・ディスカッション
コーディネーター:豊島正之
(言語史/上智大学文学部教授)
パネラー:Schwemmer Patrick /鈴木広光/折井善果

【日時】2014年1月19日(日)
開場13時00分 開演13時30分(終演16時20分予定)

【会場】東京堂ホール 東京堂書店神田神保町店6階
東京都千代田区神田神保町1-17
地下鉄神保町下車徒歩3分。すずらん通り

詳細はこちら

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・1549 年のザビエル初来日より、1613 年の宣教師追放・キリスト教禁教までのわずか60 年余の間に輸入されたキリシタン文化。
・鉄砲やワイン、金平糖などが輸入され、天文学と外科学が伝わり、さらには舶来のプレス印刷器により、日本で初めての活字印刷が行なわれた。
・キリスト教教義書・辞書・文学書が日本語で出版され、初めての印刷楽譜・銅版画が版本として世に出て、信者になる日本人が現われたが、その後の禁教により、全てが姿を消した。
・消え去った幻のキリシタン文化を復元させる有力な根拠となるのが、イエズス会が印刷・発行した活字本「キリシタン版」である。

・本書は、版本と写本の言語規範差、版本の書誌的特性と言語との関わりなど、従来のキリシタン語学の未踏の領域を、大胆に開拓。
・近年進捗著しい印刷技術史研究の技法と、原本の綿密な観察に基づく、キリシタン版研究の現在の水準を、余すところなく提示。
・ハーバード大学本「ひですの経」、イェール大学本「フロスクリ」、アムステルダム大学本「サカラメンタ提要」、サント・トマス大学本「ナバルスの懺悔」など、未紹介のキリシタン版の原本調査に基づく、最新のキリシタン版総覧、人物略伝・要語集を含む充実の附録を備え、キリシタン時代研究に必備の工具書。
・未紹介版本の写真多数。
・「管区」と「教区」の違いなど、キリシタン史独特の用語・概念を、分かり易く解説したコラム多数。

【目次】カラー口絵(8頁)
序説−キリシタン版の書物史−(豊島正之)

I キリシタン時代と日本
大航海時代と日本−イエズス会のアジア布教とコンベルソ問題−(岡美穂子)
(はじめに/一 イベリア半島のユダヤ人/二 イエズス会とコンベルソ/三 アジアのコンベルソイエズス会士の類型/おわりに)
キリシタン時代の文化と外交(高瀬弘一郎)
(一 ヴァリニャーノの出版と印刷認可/二 カピタン・モールと日本航海権)
〔コラム〕コレジオ天草移転の政治的背景(鳥津亮二)
〔コラム〕日本(府内)布教区とイエズス会日本準管区(岡美穂子)

Ⅱ キリシタン版の印刷技術
日本の印刷史から見たキリシタン版の特徴(豊島正之)
(一 出版という手法/二 キリシタン版の印刷技術/三 判型と折/四 組 版/五 前期キリシタン版・後期キリシタン版)
〔コラム〕古活字版の起源とキリシタン版(小秋元段)
〔コラム〕角倉素庵とキリシタン版・古活字版・嵯峨本−新史料「期遠亭(角倉素庵)宛藤原惺窩書状」をめぐって−(林 進)

Ⅲ キリシタン版と信仰
対抗宗教改革と潜伏キリシタンをキリシタン版でつなぐ(折井善果)
(はじめに/一 翻訳における削除と付加/二 キリシタン「写本」の欧文原典の探究−「吉利支丹抄物」を中心に−/三 キリシタン宗教書の“再生産”/むすびにかえて)
〔コラム〕キリシタン信仰の受容史(東馬場郁生)

IV キリシタン版と日本語
キリシタン語学全般(白井 純)
(一 キリシタン版と規範性/二 宗教用語の問題/三 キリシタン版国字本の表記規範/四 キリシタン版国字本の用字規範/五 断簡と用語の問題/六 キリシタン語学の規範性)
キリシタン語学の辞書(岸本恵実)
(はじめに/一 研究概観/二 辞書解説/三 キリシタン辞書史の中のポルトガル語)
文法書(カルロス・アスンサン、豊島正之〔訳・補〕)
(一 日本布教初期の日本文法の痕跡/二 ジョアン・ロドリゲスの日本文典と先行の文典類/三 品 詞/四 終りに)
アルヴァレスと「ラテン文典」について(カルロス・アスンサン、エリザ・アツコ・タシロ−ペレス、豊島正之〔補〕)
(一 著者アルヴァレスについて/二  『De Institutione Grammatica libri tres』について)
信徒文献−写本類におけるローマ字表記の異同から−(川口敦子)
(一 キリシタン版の表記と写本類の表記/二 同一内容の写本本文の比較/三 写本類の日本語資料としての価値)
〔コラム〕キリシタン版のラテン語(原田裕司)
〔コラム〕プティジャン版(高祖敏明)
〔コラム〕きりしたん版「ナバルスの懺悔」発見の顛末(八木壮一)
〔コラム〕キリシタン語学研究の今(丸山 徹)

【附 録】
キリシタン時代の人物略伝と要語集 
イエズス会刊行キリシタン版一覧 
基本参考書一覧 
引用文献表 
索引 
年表


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